フラテルニテ
リアリティを追求したのか背景は実写の加工。これだけで現実感が高まり面白い工夫だと思える。
キャラクター立ち絵もデザインではなく配色に暗さを施し独特の世界観を出している。
エロCGはもう精液・血液・排泄物のオンパレード。好みの分かれるところだが、アイデアだけは評価したい。
今まで色々な作品をプレイしてきたが、ここまで人間に対して非情になれる作品をしたことがないかもしれない。正直、私にとってeuphoniaがかわいく見えるレベルでイカれている。
薬を用いて洗脳から開花させ、死に至らしめる救い。
特に、円夏・紗英子・心音のラストシーンは悲惨すぎて乾いた笑いが出た。
衝撃的で悲劇的な感慨を抱かせるところを評価するなら高得点にするしかない。
ただ、個人的にサブキャラクター達に「何故そこまでできる?(過剰すぎるいじめの末路)」「その後どうなった?(フェードアウトした千喜と園田)」という我儘ではあるが消化不良な部分が残ったので、そこを補完してほしかった。
BGMとしては及第点。
ただ、「仰げば尊し」を今後まともに聴けなくなる恐れがある。
この作品は実際のところ、スナッフ系抜きゲだと思っている。
使える人にはどうぞとしか言いようがない。
私にはエロシーンは作品の中の演出の一つであり、実用性の面で見ることができなかった。
好みは分かれるが、エロゲ史上稀に見る快作であることに異論はない。
常識的な目線では理解できない「救い」がこの作品にはあると思う。
だが私としては薬を使っている時点で、それは「救い」ではなく「逃避」だろ、思ってしまうあたり、この作品を完全には楽しんでいないのかもしれない。
euphoria
はましま薫夫先生がグロ・スカ描写の非情な表現を魅力的に創出している。
ただ、評判よりはライトに抑えていると感じた。
背景はストーリーが特質的なため、極めてシンプルな舞台を上手く描けていると思う。
エログロがあるからこそ書ける面白いストーリー、こういうのがあるからエロゲはやめられない。
突出しているサウンドはないものの、世界観を壊すような曲もなく、作品に集中できる。及第点といったところ。
グロとスカは抜けない……。
抜きゲーなのか読みゲーなのかよくわからないが、話の展開的にエロは必要な作品なので、点数が付け辛い。
ただ、凌辱エロシーンの極限的な状況でヒロインのボキャブラリ溢れるセリフはギャグに思えてしまう。まあ、ここは人の好みによるが。
エロを意識してしまうと、どうして総合点が低くなってしまうが、読みゲーとしてのストーリー展開は見事と言える。
ヒロインを徹底的に痛めつける描写に私の股間が反応すれば超名作と呼べたと思う。
ただ、面白い作品なのは間違いないので、是非グロ・スカに耐性があればオススメしたい作品だ。
みにくいモジカの子
視点が限られた状況ではあるが、背景やキャラデザのクオリティが高い。
今までプレイしたゲームで中では最高峰だと思える。
演出的にも工夫が素晴らしく全く飽きがこない。
この記事を書いている時点では文句のつけようがない。
鬱展開とミステリー要素の強い作品にマッチしている。
シューゲイザー好きにはたまらないサウンドだと思える。
プレイ後にMy Bloody Valentineの曲が聴きたくなってくる。
シーンの量は多いがストーリーのためのエロ。悪い意味ではなく抜く気になれない。
それはエロがいらないという意味ではなく、話の流れでは絶対に必要であり18禁ゲームでしか表現できない作風のため評価し辛い。
単純に抜きゲはないというとかも。
上にも書いたが、本当に勿体ない作品。
もう少しストーリーを上手く纏められなかったのかと惜しく感じる。
だが、演出的にはADV作品として革新的な作品であり、まだまだこのジャンルの可能性を広げてくれたゲームだと思える。